美味しい自家製納豆の作り方 - 実践編 -

2011年02月07日 11:40

今回はいよいよ納豆作りの実践編です (準備編はこちらです)。

1. 大豆を軽く洗い、一晩水につけておきます。結構水を良く吸って膨らみますので、水はかなりたっぷり目に入れます。

2. 圧力鍋に一晩水につけた大豆を蒸し器に入れてセットします。ここでも水はたっぷり目、つまり大豆が浸らないぎりぎりの量を入れます。もちろん茹でても良いのですが、栄養分を損なわず、風味良く仕上げるためには蒸すのがお勧めです。鍋を強火にかけ、圧力が最大になったら中弱火ぐらいにして圧力をそのまま保ちます。蒸し時間は圧力鍋によって異なりますが、私の使用しているフィスラーの圧力鍋の場合は、圧力がかかってから 35 分で柔らかくなります。

3. 器具を準備します。発酵用の容器にアルミホイルなどをかぶせて、小さな穴をたくさんあけておきます。また、トレイに水を入れ、オーブンの中段に置きます。次に、容器、水を張ったトレイ、スプーンなど納豆に直接触れるものをオーブン内で殺菌します。オーブンを 120 ℃ (華氏 250 度) にセットし、その温度に達したらすぐに電源を切ります。自然に温度が下がるのを待ち、オーブン内に保温用の電球や温度計などをセットします。

4. 蒸し上がりの時間の 5 分ぐらい前に納豆水を作ります。小鍋に水 50CC、塩小さじ 1/4、砂糖小さじ 1/2、市販の納豆を大さじ 1 ぐらい入れて火にかけます。納豆は冷凍のままでも大丈夫です。かき混ぜて納豆を溶かし、ちょっと泡が出てくる程度で火を止めます。もちろんぐつぐつ煮立ててはいけませんが、80℃ぐらいまでは大丈夫なのだそうです。うっかりして沸騰させてしまったこともありますが、それでも問題なく発酵してくれました。納豆菌は熱に大変強いのです。

5. 圧力鍋の蒸気を逃がしてから、蓋を開けて硬さを見ます。手で簡単につぶれるようでしたら OK です。

Natto_steamed_200.jpg
蒸し上がった大豆

6. 大豆を熱いうちに容器に移します。やけどをしないようにゴム手袋などを使うと良いかもしれません。大豆の上に小鍋から直接納豆水をふりかけます。穴をあけておいたカバーを容器に再び戻します。この一連の作業は雑菌が混入することがないように手早く行います。次に、容器を揺すって、納豆水を大豆全体に行き渡らせ、均等な厚さになるようにします。殺菌済みのスプーンやしゃもじなどを使って混ぜてもかまいませんが、雑菌との接触を極力少なくするために、揺すって混ぜる方法をとっています。

7. 大豆の入った容器をオーブンに入れます。しばらくして温度が 40℃以下に下がったら、電球のスイッチを入れ、40℃~ 45℃ぐらいに保ちます。温度が 35℃以下になる場合は、ワット数の高い電球に取り替えます。また、温度が 45℃以上になる場合は、ワット数の低い電球に取り替えたり、オーブンを開けて外気を入れたりして調整します。

8. 温度は 1 時間に一度ぐらい定期的にチェックしてください。また、トレイに張った水が蒸発して少なくなっていたら必ず補充します。就寝前にも温度と水があるかどうかをしっかりチェックしてくださいね。発酵を開始してから数時間が経つと、納豆菌が増え始め、そのうち納豆特有の匂いがしてきます。

9. 朝起床したら早速温度と納豆の状態をチェックします。納豆の匂いがしていれば OK です。発酵開始から 24 時間後ぐらいに一度味見してみましょう。大豆の中まで納豆化が進んでいてある程度柔らかく、糸を引いていれば成功です。

10. 保温をストップして、そのまま常温になるまで待ちます。

11. 別の容器に入れ替えるか、密閉できる蓋をして冷蔵庫で 1 日~数日間熟成させます。

12. これで出来上がりです。すぐに食べない分は小分けにしてラップで包み、冷凍庫で保存します。

Natto_Day2_200.jpg
発酵開始から 24 時間経過したもの。中まで納豆化していますが、表面は乾いた感じになっています。






Natto_Day3_200.jpg
保温を停止してから冷蔵庫で 1 日ほど置いた状態。表面の白い膜は納豆菌の菌叢です。さらに熟成が進み、しっとりした感じになっています。






次に、納豆作りのコツや問題点を FAQ 形式でまとめてみました。

納豆作りの FAQ


Q:一番難しいことは?
A:発酵のときに温度を一定に保つことです。ここで紹介した、大型オーブンの中で電球を使って温度を管理する方法は、安全で比較的簡単な方法だと思いますが、温度を定期的に確認したり、調整するのに電球を取り替えたりしなければなりません。日本で販売されている発酵機能付きのオーブンがあれば、もっと楽だと思うんですが...

Q:失敗することはありますか?
A:この方法で 10 年ほど納豆を作っていますが、これまで完全に失敗したことは一度もありません。まだ手順に慣れないうちはアンモニア臭がしたことがあったり、電球の種類が足りなくて温度調節がうまくいかず、出来た納豆に苦味が出たり、湿度が足りなくて一番上の層の納豆が乾燥してカチカチになったりしたことはありますが、全然食べられなかったことはありません。

Q:温度を上げるためには他にどんな方法がありますか?
A:沸かしたお湯をトレイに補充したり、使い捨てカイロ、湯たんぽ、電熱器、電気アンカ、ポットウォーマーなどの電気製品をオーブンに入れる、などの方法がありますが、ワット数の高い電球を使って調整した方がはるかに楽です。

Q:表面が乾いて硬くなっているのですが。
A:まず、トレイにちゃんと水が入っているかどうか確かめて、もし入っていなかったらすぐに補充してください。発酵途中で湿度が足りないことに気付いた場合は、沸かしたお湯をトレイに入れるなどの方法で湿度を上げることはできます。それでも、出来上がった納豆の第一層目や容器の側面に触れている豆だけが乾燥して硬くなっていることはときどきあります。その場合は、硬い部分だけを別に保存しておいて、別の料理に使うようにします。たとえば、細かく刻んで味噌汁に入れたり、チャーハンなどに入れても美味しいです。

Q:発酵中に変な匂いがするのですが。
A:異臭がする場合は、雑菌が繁殖している可能性があります。私の場合、容器や器具を殺菌してから使うことと、蒸した大豆を容器に移すときに雑菌が入らないように、移動距離や接触が最小限になるように工夫して手早く行うことを心がけています。また、納豆を長時間発酵させると、アンモニア臭がする場合がありますが、食べても健康上の問題はないそうです。発酵の進み具合が早い場合には、24 時間経過していなくてもアンモニア臭がしてくることがあります。そのときは、納豆が出来ているかどうかをチェックして (すでに出来上がっていることが多いです) 保温を停止し、常温での熟成に切り替えます。保温中には匂いが気になっても、保温を停止してしばらく熟成させるとそれほど気にならなくなる場合もあります。

Q:おいしくするコツはありますか?
A:美味しい大豆を選ぶこと、発酵中の温度管理をきちんとすること、また熟成期間を長めにすることの 3 点だと思います。

1. 美味しい大豆を選ぶ:

アメリカではアメリカ産、日本産、中国産などさまざまな種類の大豆が入手できますが、まったく同じ環境・条件で作っても、大豆によって味が全然違います。日本産の大豆が美味しいとも限りません。私は比較的小粒のアメリカ産オーガニック大豆を使っています。

2. 発酵中の温度管理:

発酵温度の温度は低くすぎても高すぎても、また変動があまりに激しくても、出来上がった納豆の味や臭いに影響が出る場合があります。私自身の経験では、最初は高めの温度 (45℃ぐらい) をしばらく保ち、勢いよく発酵してきたら (納豆の匂いがしてきたら) 自分で熱を発生するので少々温度を下げる感じにしています。

3. 熟成期間を長めにする:

アメリカ国内でも納豆を製造しているところがあります。日本の市販の納豆より美味しいという評判なので、入手してみました。質の良い小粒の大豆を使用しており、糸もかなり強く引きます。色が濃く、旨みも非常に強いので (天然のアミノ酸が多く含まれている)、おそらく熟成期間が長いのではと思います。実際、発酵が終了した手作り納豆を冷蔵庫に入れて 1 週間熟成させてみると、アミノ酸の量が増えてさらに美味しくなっています。定期的に様子を見ながら、冷蔵庫で 1 ~ 2 週間熟成させるというのも 1 つの方法です。それ以上は試したことはありませんが、長期熟成が美味しさのポイントであることは確かのようです。

それではハッピー納豆ライフをエンジョイしてくださいね!


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