--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アメリカ製の味噌の思い出

2011年03月11日 07:52

SouthRiverMiso_200.jpg

先日お味噌の作り方を紹介したついでといってはなんですが、アメリカで出会ったお味噌についての話を 1 つ。

かなり昔の話になりますが、ある瞑想センターが主催する 10 日間のリトリートに参加したことがあるんです。ここでは規律に従って生活し、瞑想を中心としたワークが行われます。食事は一日ニ食で、菜食料理が出されます。また、コース期間中は、自らの内面を見つめるために、個人面談の時間を除いて他の人と話をしてはいけないことになっています。

瞑想ワークは大ホールに全員が集まって行うこともありましたし、屋外を自由に歩きながら行うこともありました。このセンターは緑豊かなマサチューセッツ州中部にあって、敷地内には良く整備された美しいハーブガーデンがありました。その頃は初夏で、小さなブッダの像のまわりに美しい花々が咲き乱れ、花の蜜を吸いにハチドリたちが群がっていました。

1 日のプログラムがすべて終わって部屋に戻るとき、食堂の前に列を作って待っている人たちがいました。みんな手に手にマグカップを持っています。最初は何が何だかわからないまま、私もその列に加わって順番を待ちました。よく見ると、テーブルの上に壷が置いてあって、みんなその壷の中のものをスプーンですくってカップに入れています。やっと自分の番が回ってきて、壷の中を覗いてみると、なんとお味噌が入っているではありませんか!私もスプーンで一さじすくってカップに入れ、給湯器のお湯を注ぎ、空いている席に着きました。夜もだいぶ更け、スプーンで味噌をかき混ぜる音だけが静かな部屋に響いています。センターの食事は基本的にアメリカ人向けですし、こんなところでお味噌汁が飲めるとは夢にも思わなかったので、不思議な習慣だなあと思いつつも内心とても嬉しかったです。でも普通に考えれば、出汁も具も入っていない味噌汁が美味しいとは思いませんよね。ところが一口飲んでみてびっくり。大変深みのある味で、体の細胞の一つ一つにまで滋養分が染みわたる感じです。1 つ 1 つのマグカップから立ち上るお味噌の芳醇な香りが部屋じゅうに満ち溢れ、なんだかとっても幸せな気分になりました。こんな風に感じるのは自分が日本人で、慣れ親しんだお味噌の味と香りだから?でも、周りの人たちもリラックスしてそれぞれの思いに耽りながら、一日の最後の時間を楽しんでいるように見えました。おしゃべりすることはできなくても、豊かな時間を共有できた感じがしました。そして私は参加者の中で唯一の東洋人。日本の素晴らしい食文化の伝統をちょっぴり誇らしく思う一瞬でもありました。

さて、この美味しいお味噌はいったいどこのお味噌だろう?という疑問が次に沸いてきました。普通だったら、キッチンに行ってスタッフをつかまえて尋ねるところですが、そういうわけにもいかないし。でもここで引き下がるわけにもいきません。ここではプログラムの一環として奉仕作業というのがあって、掃除や食事の準備といった作業がそれぞれの参加者に割り当てられます。私はというと、食事の後片付けの係りでした。ふっふっふっ、これはしめたとばかりに、「この味噌はキッチンのどこかにしまってあるはず」と密かに探索を開始。そして、このお味噌がもともと入っていたと思われるポリバケツ型の容器が流しの下にあるのをついに発見。そこで、すかさず製造業者の名前と住所を紙にメモメモ。これで無事任務完了!ほんとはコース期間中にメモを取ったりするのも禁止されていたと思いますけどね~。

自宅に戻ってから早速このお味噌を注文しました。同じ州内にある South River Miso の 3 年もののオーガニック麦味噌 (3-year Barley Miso) です。いつも作っているような味噌汁にしてみると、センターで体験したあの感動はもうありませんでしたが、味にコクと深みがあるお味噌であることには変わりありません。あのときは、瞑想ワークやいつもと違う食生活によって自分の感覚が研ぎ澄まされていたということもあるでしょうね。普通のお味噌汁にすると、多少酸味があるので好き嫌いが分かれるかもしれません。

このお味噌が正真正銘のアメリカ製というのも、私にとっては新鮮な驚きでした。アメリカ在住の日本人で、一般のスーパーマーケットに売られているアメリカ製の日本食品を買わない方は多いのではないでしょうか。値段が高いということもあるでしょうけれど、たぶん本物ではないだろうと思っていたり、なんとなく胡散臭い感じがしたりしますよね。私のこの経験はこういった商品を見直すきっかけにもなりました。添加物を含まず、昔ながらの製法で丹念に作られた食品の良さをアメリカでも味わうことができるのは素敵なことですね。

関連商品を見る   us.gif amazon.com

にほんブログ村 料理ブログ 健康食へ


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://americangoods161.blog106.fc2.com/tb.php/72-c1ee8381
    この記事へのトラックバック


    最新記事


    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。